記事一覧

It's all for love, "L-O-V-E".

マイケル・ジャクソンの映画『This is it』を観て来ました。
どうせならと思ってIMAXのシアターで。IMAXすごいね。

で、映画は彼の死がなければ行われるはずだったコンサートのリハーサル風景が
ほとんどなんだけど、リハーサルと言ってもほとんどゲネプロと呼べるほど
完成に近づいてました。これで本番ができなかったのがものすごく残念。

そしてマイケル。
もう、何と言っていいのか、この人は善の塊のような人というか、
ほとんどそれが全てと言っていいほど本気で愛を、愛の力を信じてた。
愛だよ愛。わかる?L.O.V.Eだよ。愛。恋愛とか宗教とかそういうレベルじゃなくて。
邪な意図を持って嘘を面白おかしくでっち上げることでその愛に挑戦した
愚かなメディアの人間たちは、それを受け止めるマイケルがいなくなった今後、
恐ろしい勢いで返って来る自分が放った悪意のブーメランに記事を書いた行数分
打たれなければならないだろう。
それが怖ければ生きているうちにその行数分の愛を実行しろ。
きっと許してもらえるだろう。相手は愛の人マイケルだから。

P.S.
でもBlack And Whiteでのギタリストのおねえちゃんのカッティングのリフは
あんまりいただけなかったです。無駄なブラッシングが多かった。
あと、コーラス隊のマイクはシュアーのBeta58でした。定番ですが。

横浜のメリーさん

映画『ヨコハマメリー』を観た。
横浜のメリーさんについて知らない人はググッてください。

僕も横浜には長く住んでたのでメリーさんは何度か見かけたことがある。
最初に見かけたのは80年代の後半ぐらいだったと思うけど、
関内駅の側の横断歩道を渡っていた時、高架下の自転車置き場の
ところをメリーさんは歩いてた。
真っ白な化粧に純白のドレスで、背中が曲がっているその貴婦人は、
昼間でもちょっと薄暗くて灰色の高架下でものすごい違和感。
一瞬呆然とした僕の視界をものすごく遅い速度でゆっくりゆっくり
歩き去って行った。
最初横顔、途中から後ろ姿。その映像は今でもはっきり覚えてる。

それからちょっとしてから友達が「今日メリーさん見た」とか言ってる
のを聞いて、その人がメリーさんという名前で呼ばれてるのを知った。
でも、その友達(横浜出身)も横浜の名物婆さん的存在なんだという
ことぐらいしか知識なかったので、僕もその時それ以上はわからなかっ
たんだけど、その後関内とか伊勢佐木町行って何度も見かけるうちに、
メリーさんがいても特に驚くこともなくなり、いつしか彼女が現役の
街娼だったというのも知った。
というか街娼なのかホームレスなのかちょっと精神ヤラれてる人なのか
なんだかわかんないんだけど、どれというのじゃなくてただ横浜には
そういう人がいて名前はメリーさんというんだっていう認識をしてた。
たぶんみんなそんな感じだったと思うんだけど。

でもそんな風にある意味街の風景のような存在だったから、メリーさん
がいなくなった後、みんな「そういえばメリーさんっていたな、なんか
見なくなったな、死んじゃったのかな」って急に気になったんだと思う。
この映画もそんな感じのトーンだった。
メリーさんにとってはひとつの生き方だったんだと思うけど、みんなに
とってのメリーさんって一体何だったんだろう。
自分にとってのメリーさんは、なんだかよくわからないんだけど、
なんだか心のどこかに引っかかるっていう感じ。
今や伝説のように語られてるけど、でも実際メリーさんが街にいた頃は
みんな見ないふりをしてたと思う。
それは自分の中にもある何かを正視することから逃げるのと同じような
部分があって、だからみんなメリーさんのその後、メリーさんの人生が
どういう風に終わったか気になるんじゃないだろうか。

ザ・ビートルズ・サウンド 最後の真実

この本の著者であるジェフ・エメリックという人は、英EMIアビーロードスタジオの
エンジニアとしてビートルズのレコーディングの半分以上に関わっていた人で、
この本もエンジニアという立場から見た当時のレコーディングセッションが
その時そこにいた人たちの言動を含め、空気感まで伝わって来るように
詳細に描かれている非常に興味深い記録本だった。
記録というか回顧録だけど。

で、同じようにプロデューサーであるジョージ・マーティンによる回顧録
『耳こそはすべて』というのもあって、それも読んだことがあるんだけど、
レコーディング中に起こった同じ事件でもプロデューサーとエンジニアでは
受け止め方がまるで違っていたりしてそこが面白い。
エンジニアって、チームの一員という扱いを受けながら(一緒にご飯食べる)、
どこか部外者的な部分もあって(コントロールルームでのプロデューサーや
アーティストの会話には普通口を挟まない)状況を冷静に見てるんだよね...。
いつでも揺るぎない風を保ってプロデュースを行っていたとされるジョージ・
マーティンの自信なさそうな瞬間とか、後期になってただひたすら時間を
浪費してるだけのくだらないセッションを止めさせる力もなく途方に暮れてる
様子とか、もう本と、身につまされました。あと、自分の発言における権威を
維持するために時には他人をわざと貶めるような言動を取ったりとか...。
でもこれでマーティンを嫌なヤツだと責めてはいけません。
こんなことは当然だと思う。
あと、初期のジョージ(ハリスン)のプレイが下手で下手で何回やっても
満足の行くソロが弾けなくて全員ウンザリしてたとか、そういうのも本と
あぁ、そこら辺のバンドと一緒だなとか。
そういう状況ってたまに巻き込まれるけど、コントロールルームの白々とした
雰囲気とか、泣きそうになってる本人とかね、痛くて涙を禁じ得ません。

Amazonのユーザレビューとかではあんまりいいこと書いてなかったり
するけど、僕はかなり楽しめました。マニアなファンには受け悪いのかな。
でも大体こういうのって私感が混入するのは当然だし、その辺を割り引いた
大人な読み方ができれば面白い一冊です。

ページ移動

  • 前のページ
  • 次のページ